仕事や家庭のストレスに悩まされる人は多く、心療内科や精神科ではストレスケアを受ける患者が後を絶たない。ストレスケアとは、一時的な気晴らしでストレスを解消する方法と異なり、ライフスタイルや考え方を変容することでストレス耐性を高める治療法のことだ。ストレスケアにはさまざまな方法があるが、主なものとして現状をありのまま受け入れる思考方法を取り入れたり、睡眠時間の確保や食事の改善に力を入れたりするメソッドが挙げられるだろう。

日々の生活の出来事や感想を記録し、カウンセラーや専門医に見せて自分を客観視する訓練も、ストレスケアとして有効だ。どうしても煮詰まってしまった際には、何より相談相手がいることが大切となる。相談相手としてカウンセラーや心療内科医だけでなく、看護師も頼りになる存在だ。どの診療科に勤める看護師であっても患者とのコミュニケーションは重要なので、看護師は養成段階で患者の悩みを受け止めるトレーニングを受けている。

もちろん、深刻な悩みを抱える精神科や心療内科の患者の相談に乗ることは、専門的なスキルが必要だ。しかし、コミュニケーション能力が高い看護師は、こうした診療科で相談相手として活躍できるだろう。患者の立場としてはカウンセラーや主治医には言いにくいことも、看護師には話しやすいというケースも珍しくない。自分を客観視し、物事の捉え方を変えるストレスケアはそう簡単ではないが、根気強い看護師の助力を得ることで回復の可能性が高まるかもしれない。

参考サイト:看護師と患者のためのストレスケア